小さく始めて大きく育てる、生成AI活用のためのタスク指向アプローチ: fusion AI DoTASK

はじめに

生成AIは近年目覚ましい進歩を遂げており、様々な分野での活用が期待されています。しかし、特に企業における業務への生成AI導入においては、いくつかの課題が存在します。本ページでは、それらの課題に対する解決策として、タスク管理を基盤としたアプローチ「fusion AI / DoTASK」をご紹介します。
(このページは、fusion AI DoTASKを紹介するYouTube動画の内容に基づいています。Podcastはこちら)


生成AI活用の課題

課題1:入出力の手間が煩雑

生成AIの性能向上は著しいですが、業務システムと連携させて活用する際には、データの入出力に手間がかかるという課題があります。
現状の業務システムは、生成AIとの連携を前提に設計されていないことがほとんどです。そのため、ユーザーは生成AIにインプットするために既存システムからデータを抽出し、加工し、生成AIに渡し、得られた結果をまた別のシステムに戻すといった、手作業によるコピー&ペーストやファイルのアップロード・ダウンロードを頻繁に行う必要があります。これは価値を生み出さない作業であり、生産性向上を妨げる要因となっています。

課題2:共通化が難しい

多くの企業で、様々な業務部門が個別に生成AIの活用を模索しています。その結果、業務ごと、あるいはユーザーごとに異なるAIサービス、AIモデル、基盤環境、開発・運用ツールが導入される状況が見られます。

このように個別最適化が進むと、組織全体として見た場合に、各システム間の連携が困難になり、AI活用のノウハウやスキルが共有されにくくなります。また、多様なAI関連サービスやツールの導入・運用コストが増大する懸念もあります。様々な試みが実現可能な、シンプルで見通しの良い枠組みが必要です。


DoTASKによる解決策

これらの課題に対して、DoTASKは以下の3点からなるシンプルな基盤を提供することで、解決を目指します。

  1. 生成AI: 高度な言語処理能力を持つ基盤。現在はChatGPTを推奨していますが、他の選択肢も可能です。
  2. fusion AI タスクボット: 生成AIと各種業務システムの間に入り、自然言語での指示に基づいてデータの入出力を自動化する役割を担います。シナジー研究所がPythonフレームワークを用いて独自開発したもので、お客様の要望に応じたカスタマイズが可能です。
  3. タスク管理システム: 組織全体の業務をタスクとして管理し、進捗状況や関連情報を一元化します。オープンソースのRedmineを推奨しており、多数のユーザーでも低コストで利用可能であり、高い信頼性と実績があります。

fusion AIタスクボットの導入により、生成AIの入出力が自動化され、課題1が解決されます。また、タスク管理システムを基盤とすることで、各業務のAI活用が統一的な枠組みで行われ、課題2である共通化の困難さを克服できます。


タスク管理が可能にするビジネスプロセス連携

企業におけるあらゆる業務は、細かいタスクの集まりと捉えることができます。組織の中心にタスク管理システムを置くことで、個々の業務だけでなく、組織全体にまたがるビジネスプロセスを、プロセスとデータの両面から連携させることが可能になります。

タスク管理システムでは、タスクを組み合わせてタスクフローを構成できます。各タスクにはステータス情報があり、タスク間の連携や全体状況の把握が容易になります。

生成AIを個別の業務効率化のためにタスク管理上で利用する場合(ショートプロセス)でも、そのタスク自体が既に組織全体のタスクフローの一部として管理されているため、自然な形で組織横断的なAI活用(ロングプロセス)へと繋がっていきます。


ショートプロセスのユースケース

生成AIの活用は、まず個別の業務における効率化(ショートプロセス)から始めることが現実的です。現在市販されている多くの生成AI活用解説書籍で紹介されている活用例は、このショートプロセスに分類されます。

例えば、上記のような様々な業務で、タスク管理システム上のタスク情報を活用し、生成AIタスクボットを介してメール作成、レポート作成、情報収集・分析といった作業を効率化することが可能です。

デモ動画:スカウトメールをつくる

ここでは、人材採用におけるスカウトメール作成業務を例にしたデモ動画をご紹介します。Redmine上で管理されている応募者の履歴情報(タスク)を参照し、fusion AIタスクボットがその内容に基づいたスカウトメールを作成する様子をご覧いただけます。

(デモの概要:

  1. Redmineに登録された応募者の履歴情報を含むタスクリストを表示。
  2. 特定の応募者(システムエンジニア、スタートアップ経験あり)のタスク詳細を確認。
  3. fusion AIチャットボットに、この応募者宛てのスカウトメール作成を依頼。応募者の経験の一部(ユーザー要件の収集と分析)をメールに含めるよう指示。
  4. チャットボットが履歴情報を参照し、指定されたスキルを含むスカウトメール案を生成。
  5. メール案の内容に満足したことをタスクボットに伝える。
  6. タスク管理システム(Redmine)の該当タスクのステータスが「完了」に更新され、AI出力欄に生成されたスカウトメールが保存されたことを確認。)

このデモ動画では、履歴情報が登録されたタスクをタスクボットが自動で参照し、ユーザーの指示(メール作成依頼、特定のスキルを含める指示)に基づいてメールを作成・出力し、さらにタスクのステータスを自動で完了に更新しています。このように、fusion AIチャットボットを介することで、生成AIとタスク管理システムの間での煩雑な手作業によるデータ入出力が不要となり、効率的な業務連携が実現されていることがお分かりいただけるでしょう。


AI活用の現在、そして今後

AIの進化は確かに驚異的ですが、コスト増や投資対効果の限定といった課題も指摘されています。

これは、AIの進化が一時的な踊り場を迎えたと捉えることもできます。しかし、見方を変えれば、これは企業がAIとの向き合い方をじっくり考え、真に価値のある活用に取り組むための機会が生まれたとも言えます。

今後のAI活用においては、「差別化」のための施策と「効率化」のための施策を分けて考えることが重要です。差別化は競争力を生む破壊的なイノベーションに繋がり、効率化は分かりやすさを最優先とした持続的なイノベーションに繋がります。

本ページでご紹介したDoTASKは、後者の「効率化」のための施策、すなわち組織全体に受け入れられる分かりやすさを重視した、持続的なイノベーションを実現するためのアプローチです。


fusion AI / DoTASKについて

DoTASKアプローチの中核をなす「fusion AIタスクボット」と、その基盤となるOpen AI Assistant API、Redmine 6.0を組み合わせた3点セットの無料お試しセッションを受付中です。

お問い合わせ先、fusion AIのウェブページは以下をご覧ください。

27F, Shiroyama Trust Tower, 4-3-1, Toranomon, Minato-ku, Tokyo, 105-6027, Japan
TEL 03-5404-8583

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